企業名は『ARM』です。日本語の「腕」が由来、というわけではありません。もともとはAdvance RISC Machine という名称で、1998年にARMに改称されました。
2016年にソフトバンクが買収したことで、有名になりましたね。その買収額が3.3兆円というのも驚きでした。
何をしているのか
事業について
メインは半導体の回路設計情報などのライセンス事業です。より詳細に書くと、低消費電力型マイクロプロセッサーのライセンス事業です。
ざっくりいうと、半導体の設計図を作って、ライセンス料をもらっている会社です。
それらについて研究開発をしています。加えて、AI向けのプロセッサーについても研究もしているようです。
どこにお金を使っている?
2016年末からの1年間で、技術関連人員を1034名も増員しています。これは前年末比121%にもなります。
研究開発をしている会社ですから、人にお金を投資しています。Amazonも技術者を大量に採用しています。これから社会全体でも、技術者の需要が増えるでしょう。他が相対的に下がるだけ、ともいえますが…
これからの予想
GPUについて
ソフトバンクは、2017年から2030年の間に、GPUの性能が200倍になると予想しています。
性能向上によって、扱えなかったビックデータが解析できるようになります。すると、ますますARMの半導体が必要になるでしょう。
ベースチップ出荷数
ARMのベースチップ出荷数は、2013年に累計500億個でした。それが2017年には累計1000億個になっています。そして2030年には、累計1兆個を超える予測をしています。
機械学習専用のチップ
2018年中頃から、機械学習専用のチップも提供を始めるようです。専用という点がポイントです。
これからスマホを中心として、あらゆる機械にAI技術が使われます。すでに、スマホでは指紋認証や顔認証機能が搭載されています。それら全てに、ARMのチップが使われるだろう、と孫さんは発言しています。
おわりに
人工知能をどのように利用するかを考える企業があり、人工知能の技術を支える企業があります。ARMは後者です。
おそらく後者の企業として広く認知されるのは、ARMと他数社でしょう。パソコンのプロセッサー業界と同様に。
僕は前者の分野に興味のあります。人工知能をどのように利用するかの方です。それでも、技術を支える企業についても知っておく必要があると思い、この記事を書くに至りました。
最後に無意味な計算
買収額が3.3兆円でした。
日本人の生涯賃金を2億円とすると、16500人分。
これは大阪城ホールのキャパである16000人よりも多い数字。
おーわり