目次
時間がない人向けに特徴を
- バケツの後片付け不要で臭いの心配なし
- 誤って異物を流しても水が溢れない安心設計
- 介護保険の「福祉用具の購入」対象商品
- 給排水接続口の設置による夜間使用に特化
- 購入とレンタルサービスの提供で導入が手軽
特徴は?
「流せるポータくん」は、介護現場での利用を想定して開発された水洗式ポータブルトイレです。このトイレは、従来のバケツ式ポータブルトイレとは異なり、使用後の排泄物をそのまま下水道に流すことができ、介護者や家族にとって非常に利便性の高い製品です。以下、このトイレの特徴や利点、価格、導入方法などについて詳しく解説していきます。
1. 「流せるポータくん」の基本機能
「流せるポータくん」は、ポータブルトイレの利便性と水洗トイレの衛生性を兼ね備えた製品です。従来のバケツ式ポータブルトイレでは、使用後の排泄物をバケツごと取り出して処理する必要があり、その過程で臭いや衛生面の問題が生じることがありました。しかし、この製品は電動ポンプを内蔵しており、使用後にボタンを押すだけで水が排泄物を下水に流してくれるため、排泄物の処理が非常に簡単です。また、排泄物が直ちに処理されるため、居室内の臭いを防ぐことができ、利用者や介護者の負担を大幅に軽減します。
2. 介護現場での利便性
「流せるポータくん」の最大の利点は、介護現場での使いやすさです。特に、ベッドサイドに設置できることから、移動が難しい高齢者や身体障がい者にとって非常に便利です。肘掛けが跳ね上げ式であるため、ベッドからの乗り降りがしやすく、使用者が自立してトイレを利用できるように設計されています。この点は、利用者の自立を促進するだけでなく、介護者の身体的負担も軽減するため、QOL(生活の質)の向上にも寄与します。
また、ポータブルであることから、設置場所に柔軟性があります。例えば、寝室やリビングルームなど、使用者の生活空間の近くに簡単に設置でき、移動が難しい利用者でも日常生活の中でトイレをスムーズに利用できるようになります。さらに、一般的な家庭用電源(AC100V)を使用できるため、特別な電力設備を必要とせず、家庭内での導入も容易です。
3. 設置と排水システム
「流せるポータくん」の設置には給排水工事が必要ですが、通常のトイレのような大規模な工事は不要です。電動ポンプを使用しており、排水は直径3cmの細いホースを使って、屋外の下水管に接続するだけで済みます。これにより、最大で30メートルの距離や、2メートルの高さまで排水を行うことができ、設置場所に関してもかなり柔軟です。また、排水勾配を気にせずに設置できる点も、設置作業の手間を減らす要素となっています。
さらに、「流せるポータくん」は、異物を誤って流してしまった場合でも、家庭内で簡単に取り出すことができる設計になっており、トラブル時の対処もスムーズに行えます。
4. 製品の種類と価格
「流せるポータくん」は、標準便座タイプと洗浄便座付きタイプの2種類が提供されています。標準便座タイプの希望小売価格は298,000円(税込327,800円)で、洗浄便座付きタイプは348,000円(税込382,800円)です。どちらのタイプも、介護保険の福祉用具購入費支給対象商品であるため、介護保険を利用することで実質的な負担を軽減することが可能です。
また、製品は購入だけでなく、レンタルも可能です。介護保険が適用される場合、レンタル費用は月額約4,400円からで、導入時には別途工事費用(約60,000円〜)が必要となります。このレンタルサービスには、利用期間中のメンテナンスや、不要になった際の引き取りサービスも含まれており、長期間の使用でも安心して利用できます。
5. 介護者と利用者にとってのメリット
「流せるポータくん」は、利用者だけでなく、介護者にとっても多くの利点を提供します。特に、従来のバケツ式トイレでは、介護者が排泄物の後片付けを行う必要があり、これが精神的にも身体的にも負担となっていました。しかし、この製品は使用後に排泄物を自動で下水に流すため、後片付けの手間が大幅に軽減されます。これにより、介護者がトイレ後の処理にかける時間や労力を削減し、他の介護業務に集中できるようになります。
さらに、利用者にとっても、排泄物の処理を家族や介護者に任せる負担が減ることで、心理的な負担が軽減されます。これにより、利用者はトイレを我慢せずに使用できるようになり、適切な水分補給や排泄を促進することができるため、健康管理にも寄与します。また、トイレを我慢しなくて良くなることで、日常生活の中での自立度が向上し、生活の質を高める効果が期待されます。
6. 利用シーンと今後の展望
「流せるポータくん」は、在宅介護や施設介護の現場で広く利用されています。特に、介護を受ける高齢者や障がい者の自立支援を目的とした製品として評価されており、今後も介護の現場での需要が高まることが予想されます。製品の開発者も、高齢者やその家族にとって快適な生活環境を提供することを目指しており、この製品が全国的に普及することで、多くの介護者と利用者の負担が軽減されることを期待しています。
また、今後はさらに技術の進化により、製品の機能や使い勝手が向上する可能性があります。たとえば、さらなる軽量化や、設置場所の自由度を高めるための新しい技術が導入されることで、より多くの介護現場での利用が進むでしょう。特に、人口の高齢化が進む中で、こうした介護支援製品の需要は今後ますます増加すると考えられます。
まとめ
「流せるポータくん」は、介護現場における排泄ケアの負担を大幅に軽減する画期的な製品です。その水洗機能によって、利用者と介護者の双方にとって衛生的で使いやすい環境を提供し、介護の質を向上させることが期待されます。購入やレンタルの選択肢もあるため、個々のニーズに合わせて導入が可能です。今後、こうした介護支援製品がさらに普及し、介護現場における負担軽減が進むことが期待されています。
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