今まで僕が読んできた本の中で、もっとも読みやすい文章だったのが、堀江貴文さんの本です。
初めて読んだ本は、『ゼロ』でした。僕は、本の内容よりも、文章の分かりやすさと読みやすさに惹かれました。
堀江さんはたくさんの本を出版しています。そのため、どの本を中心に分析するか迷いました。
今回選んだのは、『我が闘争』です。理由は単純です。堀江さんが刑務所での服役中に書きはじめた、と記載されていたからです。ライターを使っている可能性が一番少ないからです。
文章の書き方については、たくさんの本やブログがあります。同じことや、反対のことがあるかもしれません。あくまで、僕が『我が闘争』を読んで感じた特徴です。
句点
句点とは、文章の最後の「。」のことです。この句点が多く使われています。
『我が闘争』では、堀江さんの感情を述べた短い文章がたくさんあります。もちろん、『我が闘争』が自叙伝であることも大きな理由でしょう。
句点が多いと読みやすい、というのはピンとこないという人でも、1文がものすごく長くなってしまい、主語がどれなのか分からなくなり、何度も読みなおす必要のある文章を見ると、句点の重要性が分かると思うので、ものすごく長くて分かりにくくなってしまっている文章を見つけてみましょう。
接続詞
句点が多くなると、自然と多くなりそうな接続詞。しかし、接続詞は少ないんです。
文章を書いてみて気づいたのですが、接続詞を少なくすることは簡単ではありませんでした。つい、「しかし」「なので」「だが」のような接続詞に頼ってしまいたくなります。
このブログを書き始めたときから、接続詞を少なくする努力をしてきました。それでも、まだまだ多いと感じています。
主語
自分で文章を書いていると、主語が少なくなる傾向にあります。自分は書いている内容のすべてを、わかっているからです。
ブログの読んでくれるのは自分以外の人です。自分はわかっているから飛ばした主語。読み手が主語を補うことは、間違いやストレスを生む原因になります。
むやみやたらに主語を増やすことは逆効果です。読み返したときや、リライトするときに、その内容について何も知らない人になったつもりで読むと、主語の必要性が確認できると思います。
段落
段落をかえる頻度が、異常に多いです。これは、ホントに異常です。ブログでは詰めて書かずに、すぐに1行あけることは主流になっています。本ではあまり見かけないと思います。
紙の本で段落を多用していることは、『我が闘争』を読んだときの顕著な違和感だと思います。正直なところ、これが読みやすさにつながっているのかは分かりません。
ひらがな
これは「文章の書き方」についての本でも定番です。漢字を減らして、ひらがなを用います。小学6年生でも分かる文章を書け、はよく言われていますよね。
これについて、これ以上書く必要はないでしょう。
短い文章
各章とトピックの始まりに、短い文章がよく使われています。この短い文章では、その年代や背景が伝えられています。
句点が多いことと似ている気もしますが、少し違います。重要なのは、各章やトピックの始まりで、特に短い文章が多くなることです。
この1文によって読み手が、そのあとの話題の情景が想像しやすくなります。書き手と読み手のズレを少なくすることは、とても重要なことです。
おわりに
ここに書いたことは、あくまでノウハウです。書きたいと思っていることを十分に理解していることが前提です。書きたいことを理解していないと、書くノウハウがあっても無駄でしょう。
おーわり